スカイピア事業部スカイピア事業部について
事業内容

事業内容

飛行船技術からスタートしました

当事業部は平成3年、飛行船プラットフォームの開発を目的として設立されたベンチャー企業㈱スカイピアを母体としています。
飛行船の開発においては、産業技術総合研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)等との共同プロジェクトを進め、全長48mの飛行船で世界初の成層圏滞空試験に成功しました。

飛行船には軽量でガス遮断性能の高い膜材が必須であるため、㈱クラレ、帝人㈱と軽量多層膜材の開発を行ってきました。
また、飛行船の材料には、極めて透過しやすいガスであるヘリウムに対して遮断性の高い特殊な膜材を使用しており、この技術を応用して、当事業部ではガス遮断性に優れた各種ガスホルダー を製造しています。

ヘリウムに対する技術に特色があります

ヘリウムは空気中に約5ppmしか含まれていないため、天然ガスから分離、採取します。そのため貴重で、一度使用したガスは回収し、再度精製後、液化して再利用することが広く行われています。

ヘリウムは沸点、融点ともに物質の中で最も低い元素であり、液体ヘリウムは超伝導や低温工学など、絶対零度(-273℃)に近い環境での研究が必要な分野では寒剤として使用されています。

全国の主要国立大学は、低温工学を支える極低温センターを保有しており、それらの低温センターでは容量5~200㎥規模のヘリウム回収バッグが利用されています。全国の主要国立大学や研究所等に当社製ヘリウム回収バッグを納品し、好評を頂いております。

高機能膜材技術と応用技術で、社会に貢献します

膜材製ガスホルダーの利用分野としては、バイオガスプラントで発生したバイオガスを一時的に貯留する装置としても利用されています。
バイオガスにはメタンガス60%、炭酸ガス40%が含まれており、可燃性ガスであるメタンガスを燃焼させてボイラーを動かしたり、発電に利用しています。

バイオガスプラントにおいては、生ゴミ、食品工場の残渣、畜糞等を原料として、微生物が発酵分解してバイオガスを発生させています。地球規模の環境問題が重要な課題となっている今日、当社製ガスホルダーが環境問題解決の一助になっていると言えます。

さらに新しい分野として、自動車の内装部品から出てくるアセトアルデヒド、ベンゼン等のVOC(揮発性有機化合物)を計測するサンプリングバッグ用膜材を開発し、多くのお客様から好評を頂いています。

このように、当事業部は飛行船で培った高機能の膜材開発および膜材製成型物の加工技術を 活かして、様々な分野に取り組み、社会に貢献して行きたいと考えています。