公益財団法人 大阪造船所奨学会理事長あいさつ

理事長あいさつ


理事長  南 安子

曾祖父、南俊二は日本の産業発展の原点は「物作り」であるとの信念に基づき、昭和11年(1936年)4月25日 大阪市港区に株式会社大阪造船所を設立しました(その後、平成12年(2000年)8月に株式会社ダイゾーへ社名変更)。
また、「企業は人なり」との言葉にもあるよう継続的な成長のためには人材教育は欠かせない、との強いこだわりを持っておりました。
これらの信念や考えは幾重もの歳月を経た現在でも、ダイゾーグループの各社に脈々と受け継がれています。

設立後、太平洋戦争下での弊工場の空襲被害、戦後復興、高度経済成長、造船子会社の設立、二度に亘る造船不況、子会社への造船業集約と事業転換、海外進出など、数多くの時代や試練に遭遇しましたが、これまでの数々の逆境を乗り越えることができたのも、それは最大の資産でもある「人」のおかげであり、また全社一丸となって結集した「叡智」や「努力」の賜物でございます。

こうしたなか、設立80周年を2年前に控えた平成26年(2014年)7月14日、かねてからの念願であった奨学事業へ参画のため、一般財団法人大阪造船所奨学会を設立することができました。

当財団の設立趣旨は、学業優秀でありながら経済的理由により修学困難な理工系の学科を専攻する大学生及び大学院生への奨学金給付です。
また、平成27年(2025年)10月1日からは公益財団法人に移行し、より公益性のある事業として新たなスタート切りました。
現在11年目を向かえ、これまでに11大学、延べ349名の理工系の学生の皆さまへ奨学金をお届けしてまいりました。

現在、IT化を始めとした技術革新やテクノロジーの進化が著しいなかではありますが、引き続き日本の「物作り」の発展に寄与するため、奨学事業を継続できていることに大きな喜びを感じております。

この度、前理事長の南 有子より、理事長を引き継ぎいたしました。
平素より弊財団の運営にご理解、ご支援をいただいている指定大学の皆さま、関係各位の皆さまには深い感謝を申し上げますとともに、今後とも本事業の発展および継続のため、更なるご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和7年(2025年)6月
理事長 南 安子